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民泊スタート 観光立国へ「新市場」逃すな

投稿日 : 2016年3月28日 | 最終更新日時 : 2016年3月28日

日本に根付く文化として、さらにビジネスとして定着、発展できるか-。そんな試金石になるのではないか。4月から大阪府の「民泊条例」が施行される。国家戦略特区の活用で先月の東京都大田区に続く試み。府は滞在者名簿の保管といった基準を策定、29日に事業者向けの説明会を開くという。

民泊は、自宅の一部やマンションの空き部屋など、一般の住宅に客を有料で宿泊させるサービスだ。背景には、訪日外国人観光客の急増にともない大都市圏を中心に深刻化している宿泊施設の不足がある。平成27年の訪日外国人旅行者数は、ビザ発給条件の緩和措置や円安、LCCの増加などを追い風に前年比約1・5倍の1974万人となった。東京や大阪のホテルの稼働率は9割を超える。

既存の施設を活用する「民泊」に期待がかかるのは、こうした現状の“特効薬”となる可能性を秘めているからだ。「観光立国」を成長戦略の一つに掲げる安倍政権にとっても課題の一つだけに注目度は高い。

重要なのは、実際にはすでにこうしたビジネスが活況となっている点だろう。本来は旅館業法に基づく営業許可が必要だが、現状では合法・違法を問う以前に、インターネットで、部屋を貸したい人と借りたい人を仲介するビジネスが登場している。

米企業の「Airbnb(エアビーアンドビー)」はその最たるものだ。世界190カ国で展開中で、日本でも約2万件のホスト(貸し手)があるという。ネットでは、一軒家からマンションの一室まで利用可能な施設が写真付きで紹介され、日程、人数などを入れて検索すると、部屋の一覧が料金とともに表示される。ネット特有の口コミによる評価システムもある。

一方で問題もある。こうした貸し手には旅館業法の許可を得ていないケースも多いとみられる。賃貸物件をまた貸ししたり、無許可の民泊を繰り返したとして業者が摘発される事案も出てきた。騒音やゴミ出しなどで周辺住民とのトラブルも増えている。

すでに一定の「市場」が形成されているにもかかわらず、法規制やルールづくりが追いついていない現状をどう変えていくのか。民泊の成否はこの点にかかっている。その第一歩こそ民泊条例なのだ。