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「特区民泊」の居室件数が過去最高を記録、大阪市が全体の約9割を占める

投稿日 : 2019年2月1日 | 最終更新日時 : 2019年2月1日

[MINPAKU.Biz]

2019.01.31

内閣府地方創生推進事務局が2019年1月21日に発表したデータによると、「特区民泊」の居室件数が申請件数ベースで5,955件、認定件数ベースで5,297件となり、過去最高を記録したことが分かった。

2016年1月29日、「特区民泊」は東京都大田区で全国で初めてスタートした。2016年4月には大阪府の一部で、10月には大阪市でもスタートした。これら地域のほか、北九州市・千葉市・新潟市でも行われている。しかし民泊件数の偏りは大きく、「特区民泊」の全体の9割となる5,406件(申請件数ベース、2018年11月30日時点)が大阪市に集中している。次いで東京都大田区がランクインするが、522件(申請件数ベース、2018年11月30日時点)に留まり大阪市と大きな差がある。この他の地域にいたっては一桁台に留まっている。

「特区民泊」が5,406件に達する大阪市は、増加スピードが衰える気配はないようだ。2018年6月時点で約3,000件だったが、対前月約1割増しペースで増加し、2018年11月時点で約5,400件となった。Airstairの推測によると、このまま毎月1割増ペースで民泊物件が増えた場合、大阪市の「特区民泊」は、2019年6月に1万件の大台に達する見込みだ。

個人が部屋を貸し出す言葉として浸透した民泊だが、「特区民泊」の事業形態割合では、合計1,060事業者のうち“法人”は613事業者に上り、全体の約6割を占めている。その一方で、民泊サービスの普及と拡大を目的としてスタートした「住宅宿泊事業」では、特区民泊とは対照的に“個人”の事業者が約6割を占めている。

『住宅宿泊事業法(民泊新法)』では、年間の営業日数が最大180日に制限されるなどの制約がある。事業として営むよりは、副収入や生活の足しにすることを目的とした運用が多いとみられる。対して「特区民泊」は、年間の最大営業日数の上限はない。一年中運営することが可能で収益性も見込めることから、事業者運営の割合が高いようだ。

届出を行うことで民泊営業が可能となる『住宅宿泊事業法』の施行からおよそ半年が経った。都道府県別の届け出件数では、東京都が最多の約4,500件、次いで北海道が約1,900件である。

メトロエンジン株式会社が提供する『民泊ダッシュボード』のメトロデータによると、同法施行前は、東京都と大阪府に民泊物件が集中していた。しかし施行後は、大阪府の届出件数が伸び悩んでいるという。この背景には、大阪市における「特区民泊」の活況がある。

大阪市で民泊を行う場合には、「住宅宿泊事業法上の届出を行う」「特区民泊の認定を受ける」「旅館業法の許可を取得する」、これら3つの方法がある。大阪市が発表した資料によると、2018年12月31日時点での「住宅宿泊事業法」に基づく届出施設は1,485件、「旅館業法」に基づく届出施設は1,483件だが、「特区民泊」に基づく届出施設はこれらより多い1,803件だ。

観光庁が2018年12月27日に発表した『宿泊旅行統計調査』によると、2018年10月時点で客室稼働率が最も高いのは大阪府(82.5%)だった。延べ宿泊者数は305万人に上り、東京都に次いで2位となった。外国人延べ宿泊者数も123万人と全国2位である。また、大阪府の発表によると、2013年に263万人だった来阪外客数が2017年には1,110万人に、2013年に1,036万人だった訪日外客数は2017年に2,869万人へと増加している。

多くの宿泊者を受け入れるため、届出を行ったとしても年間180日しか営業できない「住宅宿泊事業」ではなく、営業日数上限のない「特区民泊」を選ぶ事業者が多いようだ。この流れは今後も続くだろう。