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京都市、宿泊税の徴収開始 年間45億6千万円の収入見込む

投稿日 : 2018年10月16日 | 最終更新日時 : 2018年10月16日

観光経済新聞社 – 2018.10.15

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京都市は1日から、宿泊税の徴収を始めた。旅館・ホテル、簡易宿所、民泊などの宿泊者から1人1泊当たり最高千円を徴収。年間45億6千万円円の税収を見込み、収入は景観保全や混雑解消、違法民泊の排除など、観光振興の費用に充てる。同様の税金は金沢市でも来年4月からの導入が決まり、その他複数の自治体が導入に動いている。

京都市の宿泊税は旅館・ホテル、簡易宿所、民泊など、全ての宿泊施設の利用者が対象。市に届け出をしていない違法民泊の宿泊者も対象になる。ただ、修学旅行など、学校(大学を除く)の行事で宿泊する生徒・児童や、その引率者は対象外とした。

税額は3段階に分かれる。宿泊料金が2万円未満で200円、2万円以上5万円未満で500円、5万円以上で千円を1人1泊当たり徴収する。宿泊料は食事代、消費税、入湯税を含まない料金で、素泊まり料金とそれにかかるサービス料の合計を指す。

宿泊税の徴収で先行する東京都は宿泊料金1万円以上1万5千円未満が100円、1万5千円以上が200円と2段階の税額。大阪府は1万円以上1万5千円未満が100円、1万5千円以上2万円未満が200円、2万円以上が300円と3段階の税額だ。いずれも1万円未満は免税となっている(大阪府は来年、課税対象を7千円以上に拡大予定)。

ただ、京都市は宿泊料金1万円未満も徴収の対象とした。

さらに民泊は適法、違法を問わず徴収の対象とした。民泊については、大阪府が昨年7月1日に特区民泊、今年10月1日に新法による民泊を徴収対象に追加している。東京都は現時点で徴収の対象としていないが、課税の公平性確保などを観点に「適切な時期に総合的に検討することが必要」としている。

京都市は来年3月までの初年度で19億円、通年で45億6千万円の税収を見込む。宿泊税を財源に(1)混雑対策(2)民泊対策(3)宿泊事業者支援(4)受け入れ環境整備(5)京都ならではの文化振興・美しい景観の保全―などに取り組む。

初年度は文化振興・景観保全に最多の6億円を充当する。京都に蓄積された歴史・文化や景観を次代に引き継ぐとともに、都市の品格や魅力を一層向上させるという内容。具体的には、京町家の改修助成制度の創設や、道路の無電柱化に取り組む。

混雑対策には2番目に多い5億円を充当する。観光客が集中し、観光地周辺や公共交通機関が混雑している状況から、手ぶら観光の普及促進、観光案内標識の設置・改良、朝観光と夜観光の推進、ビッグデータを活用した交通流動実態調査の実施に取り組む。

受け入れ環境整備には4億円を充当。外国人観光客に向けたマナー啓発、観光地周辺のトイレの洋式化に取り組む。

また、民泊対策には1億5千万円を充当。違法民泊の通報窓口の体制強化、見回り部隊の増員を進めるほか、民泊の「消防検査済表示制度」を創設し、宿泊者と住民の安心・安全を確保する。

宿泊税の導入には旅館・ホテルなど宿泊事業者の協力が不可欠として、事業者への事務補助金の創設など、宿泊事業者支援に5千万円を盛り込んだ。

宿泊税の徴収は2002年10月開始の東京都、17年1月開始の大阪府に次いで3例目。東京都では年間23億6100万円(17年度)、大阪府では同7億7千万円(同年度見込み)を徴収し、ともに観光振興などの財源に充てている。

このほか宿泊税の導入を複数の自治体が決定または検討している。金沢市は3月に宿泊税条例案を市議会で可決。来年4月から施行する。徴収対象は民泊を含めた全ての宿泊施設の利用者で、税額は宿泊料2万円未満が1人1泊200円、2万円以上が同500円。初年度(11カ月)は6億6千万円、通年で7億2千万円の収入を見込む。

北海道倶知安町は来年11月から、民泊を含めた全ての宿泊施設の利用者に宿泊料金の2%を課税する条例案を町議会に提出した。年内に可決される見通しという。

福岡市は9月、宿泊税導入を盛り込んだ条例案を市議会で可決したが、福岡県でも導入を検討し、調整が難航している。