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来阪外国人客、初の1千万人超え、消費額も初の1兆円超え 全訪日者の3人に1人が大阪に

投稿日 : 2018年1月17日 | 最終更新日時 : 2018年1月17日

産経WEST – 2018.01.17

http://www.sankei.com/west/print/180117/wst1801170012-c.html

大阪府のインバウンド推移

平成29年に大阪府を訪れた訪日外国人客(インバウンド)数が1100万人、消費額も1兆1731億円になったことが16日、分かった。大阪観光局によると、訪日客1千万人、消費額1兆円超えは統計開始後初。物価の割安感や関西国際空港での格安航空会社(LCC)の便数増が背景にあるとみられる。国内全体では2869万人で、3人に1人以上が大阪を訪れたことになる。

一方、国内全体での消費額は初めて4兆円を突破。政府は32年までに4千万人に引き上げる狙いで、牽引(けんいん)役としての大阪に期待がかかる。

来阪した訪日客数は東日本大震災が発生した23年に158万人だったが、関空でのLCC専用ターミナル設置や政府による査証(ビザ)発給要件の緩和などを受け、中国や韓国、台湾を中心に急増。米クレジットカード大手が昨年発表した「世界渡航先ランキング」でも、大阪への渡航者数(2009~16年)の年平均増加率は24%で世界132都市中トップだった。

大阪観光局が関空での調査を基に算出した訪日客の総消費額は、平成26年の2661億円が29年には推計で約4倍の1兆1731億円に達した。

京都などへのアクセスの良さや関西グルメの人気、府内での公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」環境の拡充などが要因とみられる。

一方、観光庁が16日発表した訪日外国人消費動向調査では、29年の訪日客による買い物などの旅行消費額(速報値)は前年比17・8%増の4兆4161億円と5年連続で過去最高額を更新。費目別では、全体の37・1%を占める買い物代が1兆6398億円と最多だが、シェアは前年(38・1%)よりも減少。代わって宿泊料金や娯楽サービス費などの構成比が拡大し、モノからコト消費への転換がみられる。

1人当たりの旅行支出は1・3%減の15万3921円で、中国人観光客の「爆買い」が話題になった27年をピークに2年連続で減少した。

インバウンド受け入れ 観光案内所は深夜まで、違法民泊や白タクが急増

昨年来阪した外国人客の消費額約1兆1700億円は、大阪府のGRP(域内総生産)の約3%に相当するとみられ、大阪経済における観光産業の重要性は急速に高まっている。

団体の外国人客が減少傾向にあるとされるなか、観光業界では個人の“リピーター”客をいかに増やすかが課題。大阪観光局は、来阪した旅行者が快適に滞在できるための取り組みを進めている。

平成26年1月に設置が開始されたWi-Fiのアクセスポイントは昨年11月までに6千カ所に拡充された。観光局はまた、外国人向けに医療機関を24時間紹介するコールセンターの開設や、大阪市中心部の観光案内所の営業時間を深夜11時まで拡大するなどの取り組みも進めている。

ただ、外国人旅行者の急増を背景にした問題も少なくない。府内では現在、外国人観光客を目当てにした無許可の民泊施設が急増。来阪した外国人の約2割が違法民泊に宿泊しているとの推計もある。

観光客を無許可で送迎する「白タク行為」も増えているという。中国人による運営が大半とされるが、インターネット経由で配車・支払いが完結するため、取り締まりは容易ではない。

大阪府は2025年国際博覧会(万博)誘致も目指すなど国際イベントの開催に力を入れるが、治安悪化などへの懸念から観光客の急増が住民との摩擦を招く可能性も指摘される。大阪観光局幹部は「観光の肯定的側面を引き出しつつ、マイナス面をいかに抑制するかが重要だ」と話す。