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「民泊」解禁 長野県が独自の制限区域、来年2月に条例案提出

投稿日 : 2017年11月28日 | 最終更新日時 : 2017年11月28日

産経ニュース – 2017.11.28

http://www.sankei.com/region/print/171128/rgn1711280002-c.html

来年6月、一般住宅に旅行者を有料で宿泊させる「民泊」を認めた住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行されるのを控え、県は27日、有識者会議の初会合を開き、周辺環境が悪化するなどの懸念から、温泉街や自然公園内の営業を制限する基準案を提示し了承された。近く各市町村と具体的な制限区域の指定に向けた協議を開始する。民泊営業の制限区域や期間を盛り込んだ条例案を来年2月の定例県議会に提出する方針だ。

◆強まる懸念

民泊新法は、急増する訪日外国人観光客や大都市部での宿泊需給の逼迫(ひっぱく)を受け、今年6月に可決・成立した。現行制度で営業を行うには、国家戦略特区の認定など申請・審査の煩雑な手続きが必要だった。施行後は、家主が都道府県に届け出て、宿泊者1人当たりの居室床面積の確保など一定の条件を満たせば、年180日以内の営業が可能となる。

ただ、多くの観光地を抱える県内は、宿泊施設の客室稼働率が35・1%(観光庁平成28年宿泊旅行統計調査)と全国最下位の状態にあり、既存宿泊施設の経営への影響が懸念される。良好な地域コミュニティーを維持する中山間地や、静かな環境が求められる別荘地での生活環境破壊にも不安の声が上がる。

実際、軽井沢町は昨年2月、「騒音や風紀の乱れを防ぎ、良好な環境の保持を最優先する必要がある」として、町内全域で民泊を認めない方針を発表した。白馬村でも民泊解禁を当て込んだ施設の建設が確認され、周辺住民は気をもんでいる。

◆生活環境守る

民泊新法では、都道府県が条例で区域や期間を制限することができる。このため県は、市町村からの意見聴取で制限を行う際の基準を整理。学校・保育所の周辺や別荘地、道路事情が良好でない山間部など国が例示する制限区域に加え、独自の観点から制限を加える方針だ。

初会合で県が示した制限区域指定の基準は、生活環境悪化防止の観点から、温泉街や住居専用地域など8項目▽宿泊者の安全を確保するため、土砂災害警戒区域や火山周辺地域など5項目▽火災予防を防ぐ文化財集中区域-の計14項目。このほか、宿泊者との対面による本人確認や鍵の受け渡し、観光協会への加入義務化などが提示された。

弁護士や観光事業者、不動産関係者ら12人からなる有識者会議の委員からは「地域経済の発展に寄与する民泊になるのか、心配している」との不安が出る一方、「家主が委託する管理業者がしっかりしていれば大丈夫」と肯定的な意見もあった。

県は、制限区域指定に向け、各市町村と協議を進めるとともに、12月中旬に実施するパブリックコメントや、有識者会議の意見も踏まえ、条例案を作成する。