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認定民泊 大阪市168件 「違法」1万件か

投稿日 : 2017年8月31日 | 最終更新日時 : 2017年8月31日

読売新聞 – 2017.08.31

◇法改正遅れ 強制調査に壁

 空き部屋を宿泊施設に活用する民泊が昨年10月から国家戦略特区の規制緩和で認められている大阪市で、防火設備などを整備して認定された民泊が168件(7月末現在)にとどまることがわかった。このうち市が違法なヤミ民泊を指導し、認定民泊へと誘導できたケースが4割(69件)を占めるなど指導が一定の成果を上げているが、ヤミ民泊は市内で約1万件に上るとみられており、指導が追いついていない状態だ。(増田博一)

 府内では外国人観光客が急増し、特に人気スポットが集まる市内はホテルの予約がとりにくくなっている。

 大阪観光局によると、昨年の来阪外国人は940万人(前年比31%増)と過去最高を記録。今年上半期は531万人に上り、年間1000万人の大台も視野に入る。府内の宿泊施設の稼働率は昨年、全国トップの83・3%(全国平均59・7%、観光庁調査)だった。

 宿泊施設の需要増を受け、市内ではヤミ民泊が急激に広がっているとみられる。市によると、7月末現在でヤミ民泊についての苦情は3482件寄せられ、このうち3281件(94%)について調査した。市は今年4月から、旅館業法などに詳しい職員を中心とした21人体制で指導に当たり、ヤミ民泊を利用する観光客や近隣住民などからも情報収集し、悪質な業者は刑事告発する方針だ。

 だが、住所が特定できなかったり、経営者と連絡がとれなかったりして大半は指導することができず、営業を中止するよう指導できたのは調査件数の3割(923件)にとどまっている。

 民泊として認定されるためには、スプリンクラーや誘導灯といった防火設備などを整備する初期投資のほか、申請手数料2万1200円も必要になる。こうした負担を避けるため、申請をしないまま営業を始めたヤミ民泊が多いとみられている。

 認定民泊を増やすため、府は府内の事業者向けに防火設備などの整備費用を補助する全国初の制度を始めたが、今年度分の申請件数は75件にとどまり、効果は限定的となっている。

 また、ヤミ民泊に対して報告を求めたり、立ち入り検査を行ったりできる権限を盛り込み、規制を強化した改正旅館業法案は国会で継続審議となっている。市の担当者は「現状は強制的な調査を行うのは難しく、違法業者が横行してしまっている。政府は早く改正法を成立させてほしい」としている。